モノを持たない旅が常識となる未来。キャリーケース1台で日本を旅して気付いた、ミニマリズムの可能性

こんにちは、nana(@nanapekota)です。

旅へ出る時、より快適に過ごし、移動をラクなものにしたいという気持ちはありませんか?

そのためにどんなくふうが必要だと思いますか?

 

  • 旅行へ持っていくものを減らすこと?
  • 事前にしっかり細かく計画をたてること?
  • 現地の言葉を話すなどコミュニケーションが取れること?

 

重い荷物を抱えながらの移動は体力が消耗しますし、多くの荷物の中から取り出したいものを見つけるのは大変です。

行きたい場所が決まっているのに泊まっている場所からものすごく遠ければ、交通費も移動時間も余計にかかります。

素敵な穴場の観光スポットや美味しいレストランは現地の方がよく知っています。

 

あなたなら、どんなふうに快適な旅となるようオーガナイズしますか?

 

今回は「キャリーケースひとつで旅して暮らす」を経験をしたミニマリストしぶさんに「ミニマリスト×旅」についてインタビューさせていただきました。

ミニマリストしぶとはどんな人?

“Minimalist”代表。福岡県出身の22歳。持ち物すべてをキャリーケース1つに詰めて「旅しながら暮らす」を実践したのち、福岡の4畳半の家にて暮らしている。

ミニマリストとは、必要最小限のもので暮らす人のことを指します。

自分にとって本当に必要なものを見極めることで豊かに生きられるという考え方で、不要なものを持たずに所有するものを厳選しています。

こちらが、ミニマリストしぶが暮らす4畳半のお部屋です。

もので溢れるこの時代にあえて持たないという選択をするミニマリストは、近年注目を集めています。

「旅して暮らす」を実現して思うこと

「旅して暮らす」と「旅行へ行く」の大きな違い

旅して暮らすことで気付いた“拠点を持つ”重要性

−−−しぶさんは今年になって「旅をしながら暮らす」という経験をされましたが、今までのような「旅行へ行く」ことと比べていかがでしたか?

 

しぶ:
「旅して暮らす」と「旅行へ行く」の大きな違いって家があるかないかということでした。家がないということは、良く言えば何にも縛られない。ただ自由すぎるがゆえに不自由でもあるんです。

選択肢がものすごく多くて自分のルーティンをつくるのが難しくなるんですね。

たとえば朝起きて歯を磨く、近所のジムヘ通う・・・なんていうのもそうです。場所を固定することでしか作れない習慣もあります。結局はある程度の縛りがあるほうが生きやすいんだと思います。

−−−「旅して暮らす」のと「家がある生活」だとどちらの生活が好きですか。

 

しぶ:
僕は家があるほうが好きです。約6ヶ月間の「旅して暮らす」経験から感じたのは、家のありがたみと習慣の大切さ。やっぱり僕は家が好きだし、帰ってきてほっとする場所があるのはすごくいい。

 

−−−憧れる人も多い「旅して暮らす」という生活も、経験して学んだことがたくさんあったんですね。

 

しぶ:
そうですね。僕は「定住する良さ」と「定住しない良さ」を天秤にかけて、定住する方が合っているとわかりました。

旅行へ行くとは“感性を上げる”こと

しぶ:
それから、旅は日常にない方がいいと感じました。

旅ってふだんの暮らしの感度を上げるものだと思うんです。だからそれが日常になってしまうのがもったいない。暮らしありきの旅だと思います。

必要最小限のもので旅をする

−−−多くの方々が旅へ行く時に持ち物を減らしたいと考えていますが、しぶさんの場合はふだんから少ないもので生活していますよね。旅へ行く時にどんなふうにものを減らせるのか、アドバイスをいただけませんか。

 

しぶ:

旅の時ものが多いと移動の足かせになりますよね。だから単純に少ないほうがいいんです。多くの人は旅の時に「暮らしに必要なもの」を持っていこうとするんです。たとえば僕が持っている家庭用ゲーム機のニンテンドースイッチ。

「旅して暮らす」ときは全部の荷物を持っていたのでニンテンドースイッチも持っていきましたが、今は家があるので旅にニンテンドースイッチは持っていきません。

 

つまり、旅に必要ないものは持っていかない。あと現地で調達できるものは持っていかないことですね。

 

−−−現地で調達できるもの、意外とたくさんありますもんね。

 

しぶ:
そうですよ。極端な例かもしれませが、スマホ1台で旅をしているるってぃさんを見たらわかると思うんです。

困ったらそのときに現地で必要なものを調達しよう・すこし力を借りようという発想があるから、そういったことが出来る。

ないと不安=持っておかないと不安というのが、持ち物を減らせない人の考え方ですが、それを「持っていなくても大丈夫」に変換してあげたらいいと思います。

 

−−−どうして多くの人は「ものがないと不安」になるのでしょうか。

 

しぶ:
旅先ってだいたいが始めて行く場所じゃないですか。そうすると、見たことのないものに触れたり経験したことのないことを経験する。そういったときにやっていく自信がないからなのかなって思います。

旅は暮らしの延長線上

しぶ:
でも、「旅だから持っていくものを減らしたい」っていう考えがそもそも無茶だと思うんですよ。旅だから特別とかではなくて、暮らしだって一緒だと思うんです。

普段から消耗品のストックをたくさん持っていたり「これも一応必要かな」という考え方の人が、いきなり「旅だからこれは必要ないかな」なんて出来るはずがない。

 

旅は暮らしの延長線上にある。

旅の荷物を減らすということよりも、まずは日常の暮らしを整える。

暮らしを整える中で「選ぶ」力を磨いて初めて、旅の持ち物を厳選できるようになる。

 

【関連ページ】旅して暮らすミニマリストがキャリーケースに詰めた94個の持ち物リスト

ミニマリストしぶが選ぶ旅に必要なもの

−−−では、しぶさんが旅に必要だと思うものってなんですか。

 

しぶ:

  • 取捨選択する能力
  • 情報収集能力

のふたつです。

取捨選択する能力

しぶ:
選択する能力というのはまず先に思い浮かぶのが持ち物。

 

−−−しぶさんから見て「なんでこれ持っていくの?」と思う持ち物はありますか。

 

しぶ:
飛行機で読む紙の本。「普段できる読書をあえて旅行中に?」「かさばるし重いのに本を持っていくの?」と疑問に思います。せめて電子書籍にするだけでも、カバンの中身はだいぶ軽くなるはずです。

−−−わたしは飛行機の中でガイドブック読むの好きなんですよね。

 

しぶ:
ガイドブックもいらないですよ。大きいし重いですよね。

どうせ移動時間が終わった途端に荷物と化すので、旅行に行く前で家で読んで、気になったページをスマホのカメラでメモすればいいし、現地の地図としてもGoogle mapのほうがGPS付いてて精度も高い。「無くても困らない物」は持っていかないほうがいい。

 

しぶ:
持ち物もそうなんですがスケジュールの組み方や宿泊先の選び方もそうです。とくに宿泊先は、値段ばかり気にして決める人が多いじゃないですか。

行きたい観光地があるのに宿泊先がかなり遠かったら移動時間や交通費が余計にかかりますよね。そこでどれを選ぶのかということですが、選ぶための情報を集めなくてはなりません。

情報収集能力

しぶ:
事前に距離や移動手段などを調べておけばより行きたい場所に近い宿泊先があるかもしれない。

少し値段は張るかもしれないけれど、移動の手間や交通費を考えると結果少し高い宿泊先のほうが良かったなんてこともあるはずなんです。

 

−−−多くの人がやりがちな失敗かもしれませんね。

 

しぶ:
せっかく旅に行くのだから、無駄なことしたくないじゃないですか。時間もお金も。必要な情報を集めなければ選ぶことさえ出来ません。

今はインターネットでそこらじゅうに情報が溢れていますから、情報収集も難しくないはずです。

 「ミニマリスト×旅」のこれから

−−−これからはどんな旅をしてみたいですか。

 

しぶ:
実はまだ海外に行ったことがないんです。興味がなかったというのもありますが。でも最近、台湾へ行ってみたいなと思っています。

 

−−−なぜ台湾?

 

しぶ:
周りの人がよく行っていて話を聞いてみると物価が低いみたいなので、そういったところでの生活はどんなものなのか見てみたいと思っています。

そこで生活する人たちの考え方も聞いてみたい。

 

−−−海外には何を持っていきますか。

 

しぶ:
海外でも持ち物はほぼ変わらないと思います。今思いつくのは服と薬、それからブログをやっているうえで必要なのでパソコンくらいですかね。

あと、台湾のほかに上海も気になっています。IT化が進んでいるみたいなので。

自動販売機なども全部スマホ1台あれば支払いができるような、まさにミニマリストの望むような生活なのかなと思います。

 

−−−旅の計画は立てているんですか。

 

しぶ:
しばらくは家のある生活を楽しんで、行きたくなったら行こうと思います。

ミニマリストしぶが思う旅の醍醐味

−−−しぶさんにとって旅とはどんなものですか。

 

しぶ:
僕が旅に求めるものといえば、「感度を磨くこと」「触れたことのないものに触れる」ということですね。ありきたりかもしれませんが。

「旅して暮らす」を実現して今とても家のありがたみを感じていて、旅をしたいという気持ちがそこまで掻き立てられていないんです。

 

−−−それなら、無理して旅に出る必要ないですもんね。

 

しぶ:
そうですね。

あと「旅中毒」な人っているじゃないですか。「自分探しのために世界一周の旅に出ます」という感じの。

全員ではないかもしれませんが、中には旅することが目的になっていて旅の本質を見失っている人もいる気がします。

 

現地でいろんな人と会話したりそういうのがあったとしても、拠点となる場所がないというか。あっちこっちどこにでもにいるということは、どこにもいないのと同じだと思うんです。

僕はやっぱり拠点が合ってこその「日常ありきの旅」だと思うし、行きたい時に行きたいところへ行くことで感度が磨かれると思います。

−−−その旅を豊かにするために必要な選択する能力と情報収集能力は、どうやって身につけますか。

 

しぶ:
 まず持ち物が多いことにかんしては、選ぶ時に自分主体じゃない理由が多いことが原因です。

一般常識にとらわれるということは、自分ではない誰かの目線を気にしているということじゃないですか。もっと自分の考えに素直になることで、見栄を張ったり周りからの目線を気にしたりすることはなくなるはずなんです。

そうすることで所有するものも減っていくと思います。

 

しぶ:
ひとつひとつの自分の持ち物に対してなぜ持っているのか理由を言える人って多くないと思うんですよね。「なんとなく」とか「あれば安心だから」とか、そんな理由が多い気がします。

なぜ持っているのか理由を考えながら買う・選ぶということを日常的に繰り返していくと、必然的に持ち物は減っていくんです。

そう考えると、ミニマリストは合理的な生き方をしているんです。

 

−−−最初に言っていた「旅は暮らしの延長線上」ということですね。

 

しぶ:
そうですね。しっかりと自分の目線でほんとうに必要なものを見極めるということを日々行っていれば、選択する能力は磨かれていって旅の荷物も少なくなります。

インタビューを終えて

今回のインタビューで、しぶさんからいただいた言葉で特に響いた言葉があります。

 

  • 旅は暮らしの延長線上
  • 暮らしありきの旅

 

「旅だから」と言って突然持ち物を減らせるわけではなく、普段の暮らしを整えることが先決であるということ。

しぶさん自身も現在のミニマリストというスタイルを確立する前は多くの荷物を所有していて、考え方を少しずつ変えながら取捨選択していったと言います。

【関連ページ】所有せず身軽に生きるとは「お金・時間・空間・管理・執着」の概念を無くすこと

 

人はすぐには変わることが出来ない。日常の積み重ねが大切。

必要な情報を収集して必要最小限に取捨選択しているミニマリストが持つスキルは、旅のためではなくふだんの生活から生まれたものだったのです。

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